※訳者註
金子直吉は樟脳の空売りで失敗した時、天満の天神を参詣して難関切り抜けの願をかけました。
これがその大阪天満宮です。
強気一辺倒で信仰することもなかった直吉でしたが、池の鶴にドジョウや鯉に麸をやりながら「ああもう人間をやめてこの鶴や鯉になりたい」と漏らしたそうです。
今は環境も変わりその池にツルが来ることはありませんが、サギはやってくるようです。
結局金子はこの難局を乗り切りましたが、それは天神のお陰というよりも、その強い責任感と行動力に因るものでした。